隔離
PCR検査というのは、ウィルスのDNAを粘膜から分離させて、なんやかんやしてDNAを
沢山増やしてウィルスを特定するらしい。
ドクターコトーを読んでた俺は、そんなことを思い出しながら保健所からの電話を待っていた・・・・
「残念ながら、陽性です・・・・・・・・」
味覚がない時からわかってはいたが、会社や顧客になんて報告すればいいのかで
頭がいっぱいになり、その後の言葉はあまり聞き取れなった。ショックだった。
陽性者は重症ならば「入院」、軽症ならば「隔離」される。
保健所からは「ホテル隔離となります、準備しながらお待ちください。
お迎えが参りますが日時は別途ご連絡します。」と言われた。
普通は、迎えが来る1,2日前には連絡が来ると思っていたが
当日の朝に「本日の15時にお迎えに上がります」と言われ、急いで準備をする。
保健所の対応の雑さにイラつきながら、俺は歌舞伎町のホテルにドナドナされた。
ホテルに入ると、金髪のいかにもホスト2人組が馬鹿笑いしながら問診票を書いている。もうこの時点で、気が滅入りまくっていた。
3食弁当が手配され、朝と夕方に体温を報告し、寝るだけの生活。
ゲーミングノートパソコンがなかったらうつ病になっていたかもしれない。
隔離は、滞在日数ではなく「発症から11日目」に終わる。
2日前頃に「事前に何時に退所か連絡します!」と言われていたが、やはり雑な対応で、当日の朝に「10時に退所してください」と言われる。は?
「ホテル出るときにPCR検査を受けるんですか?」
「いえ」
「・・・まだ味覚嗅覚に異常があるんですけど・・・」
「ん~~耳鼻科に行ってください」
「・・・というか外に出歩いていいんですかね?保菌してるかもしれないのに」
「まぁ、マスクをしていただければ・・・」
「はあ・・・」
雑すぎる。
もう二度と、行きたくない。
ちなみに味はまだしない、体重が5キロ落ちた。
帰宅して2日目、誰もいないはずの家に一人の来客(ごきぶりさん)を発見してしまった。
・・・・・・お前、いつから・・・・・・?